金沢市金石の銭谷五平衛記念館で、北前船(きたまえぶね)と加賀百万石の経済を支えた富豪の偉業を見学しよう!

こんにちは、Favomag編集部高井です。突然ですが、北前船ってご存知でしょうか。

北前船って聞いたことあります?

日本海を往来した「北前船」は、天下の台所と呼ばれたコメの集積地大阪と、日本海側に多かったコメの主要産地を直結して、米や地域産物の交流に大きな役割を果たし、幕府の財政を左右する不可欠な存在だったのです。加賀能登には、年貢米輸送だけでなく、地域間の物資の交易を通して大きな利益を上げていた船主たちもたくさんいました。彼らは日本海沿岸の各地に拠点を設けて、地元の船宿や問屋との契約を結んで廻船経営の安定を図っていました。

どうして日本海側に船の往来があったのでしょうか。冬の日本海はとても荒れるのは周知の事実。しかし、江戸時代、江戸城の近くに大きな港がありませんでした。太平洋側では遠回りになってしまうし、寄れる港も少なかったので、日本海側が使われていたということです。

北前船の運行時期は、3月末から10月中旬まで。半年ほど運航できなくなります。そのため、船を所有していた商人は、船で運んできた海産物、材木、生糸やコメなどを利用して、問屋を兼ねて生計を立てていたのです。

食の革命を起こした北前船~昆布の登場~

さて、北陸だけでなく、日本の出汁(だし)として欠かせない「昆布」。この昆布の産地は、北海道です。江戸時代の初期には、まだ昆布で出汁を取るという習慣は、日本に浸透していませんでした。昆布を日本中の食卓に運んだきっかけが、「北前船」なのです。

驚くことに昆布は最初、出汁として使われていなかったのです。北前船が発達する前は献上品として、幕府の偉い人に納められていましたが、一般庶民には、昆布はあまり知られていませんでした。

総務省「家計調査」の都道府県庁所在地及び政令指定都市別ランキング(平成21〜23年平均)によると、昆布の消費額で日本一だったのは富山市でした。富山は北前船の寄港地があり、北海道で採れた昆布を取り扱っているうちに、自然と昆布を使って、食べる食文化が育まれていったと考えられています。富山だけでなく、ベスト5には金沢、福井もランクインしていることから、北陸には昆布を使った郷土料理があるのは、このような背景があったからなんですね。

加賀百万石の経済を支えた海の豪商、銭屋五兵衛

加賀百万石の経済を支えた海の豪商として知られるのが、銭屋五兵衛です。
銭谷五兵衛…名前を知らない方も多いので、簡単にご紹介しましょう。

17歳で家督をついた五兵衛は、質屋と醤油業、その後新たに古着、呉服屋なども営みました。海運業を質流れとなった120隻の古船を改修してコメを運んだのがきっかけです。銭谷五兵衛が拠点にしていたのは、宮越という今では、金石と呼ばれる地域です。石川県は、大阪から北へ行く船の航路のちょうど中間地点に位置していました。日本海に大きく突き出した能登半島は、北前船の一大拠点だったのです。

その後、20年余りで全国に30店にも及ぶ支店を持つ「海の百万石」と呼ばれる豪商になりました。また、海運業の傍ら、材木、生糸、海産物、米穀の問屋も兼ねて保有した船は大小二百隻余りといわれています。加賀藩からも諸役を命じられて藩の金融経済の大切な仕事につくし、たびたび御用金の調達も行いました。(江戸の後期、加賀藩も財政が厳しかったのですが、彼のお陰で持ち直ったと言われています。)
こうした影響力を持っていたため、鎖国状態の日本に居ながら、海外との貿易をしたいと考えていた銭谷五兵衛は、密貿易を行っていました。なんと、アメリカやオーストラリアにまで及んだとか。すごい行動力と実行力です。
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加賀藩とも繋がりが深くて重要な位置にいたけど、それが仇になってしまいました。銭谷五兵衛は石川県の河北潟の干拓事業を計画したのですが、工事が難航し、潟に死魚が出たり、漁師が食べた魚で中毒死する事件が相次ぎ、銭屋は毒を投入した疑いをかけられて、一族検挙され、本人は牢死しました。これは、加賀藩が巨大な財力と影響力を恐れて、濡れ衣を着せて、処罰したと言われています。これが、日米和親条約の2年前のことでした。

死後、銭谷五兵衛は悪徳商人の典型とされ酷評された時期もありましたが、今では、鎖国体制下で海外交易を試みた先駆者として評価が高まりました。銭谷五兵衛が挫折した河北潟の干拓は、昭和28年(1953年)から国営事業として行われ、昭和60年(1985年)に完成しました。

なお現在、石川県金沢市の銭屋の旧宅の一部は「銭五の館」として公開されており、隣接して「銭屋五兵衛記念館」が併設されています。

石川県の加賀市にも北前船関連の文化財がありますよ!特に、橋立保存地区。ここでは橋立の船主はこの地域の瓦の普及に大きく貢献したことがわかる街並みになっています。文化の発信基地や流行の最先端を当時の船主たちは走っていたんですね。

ぜひ行ってみては、いかがでしょうか。

【銭屋五兵衛記念館】

住所石川県金沢市金石本町ロ55
TEL076-267-7744
営業時間9:00〜17:00(入館は16:30まで)
定休日12/1~4/30 火曜(祝日の場合は翌日)
年末年始 12/29~1/3
5/1~11/30 無休
入館料大人500円 小中高生350円
Webサイト公式HP

北前船の里資料館

住所石川県加賀市橋立町イ乙1-1
TEL0761-75-1250
営業時間9:00 ~ 17:00(入館は16:30まで)
定休日年中無休
入館料大人310円 高齢者(75歳以上)150円 高校以下無料
Webサイト公式HP

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